事業計画書の作成支援 |
●創業時に一番目に必要なものは「情熱」です。
何故ならば、創業した時点からトイアンドエラーの連続で、取り組みに対して「1勝9敗」の実感があるからです。経営者の情熱で企業の方向性は変わります。
米国では「あなたは今までどのような失敗を経験しましたか?」という質問がされることが多々あります。
「失敗からしか学ぶことはできない」「失敗は成功するための必要な条件」「出口を成功と考えるなら失敗はその工程である」というような考えが王道です。
●二番目に必要なことは「小さく産んで大きく育てる」ことです。
この言葉が示すように、まずできる範囲からスタートして失敗を繰り返しながらビジネスモデルを確立していくことです。「リーン・スタートアップ」(※【注】)もその1つでしょう。
「リーン・スタートアップ」(lean startup)とは、事業家の思い込みで顧客にとって無価値な製品やサービスを開発してしまうことに伴う、時間、労力、資源、情熱のムダをなくすための方法論。最低限のコストと短いサイクルで仮説の構築と検証を繰り返しながら、市場やユーザーのニーズを探り当てていくのが特徴です。
●最後に、資金計画が重要になります。
資金調達の方法は、自己資金、補助金、間接金融であれば金融機関から借り入れ等、直接金融であればクラウドファンディング等が考えられます。
これらを実現するためには共通事項があります。
それは「計画」です。創業であれば「創業計画書」になります。そもそも調達した資金は、その「事業の収益金」から返済されるものです。創業計画書は、「事業の実現性」「事業の継続性」の根拠を示すためのもので、計画遂行の実効性を債権者(お金を貸してくれる人)にアピールするものでもあります。
社会のニーズが激変している状況の中、中小企業においてもその変化に対応することが企業の存続の第一条件になっています。
例えば、中部地区は日本の製造業の拠点で「車産業」「電機産業」の約半分程度が集積しています。
現状分析してみると「車の国内需要」は少子高齢化の人口減少時代では低下傾向にあり、また電気自動車、燃料電池車等の将来を考えると産業構造自体が変化しようとしています。
海外の新興国では車の需要は旺盛ですが、販売価格や為替リスクを考えると現地調達・現地生産が基本となっています。これは「電機産業」にとっても同じようなことが言えます。
下請けの中小企業が生き残る道は、自社の基礎技術を利用した新しい商品の開発と、販路(海外含む)を開拓し自立する力をつけることです。
今まで営業をしたことが少ない製造業が自社で商品を販売することは第二創業といえます。販売部門を持つことによって会社の形は様変わりします。
よって、「現状分析」をし、「自社の強み(ストロングポイント)」を棚卸して、現状保有する資産(土地・建物・機械・情報・労働力・ノウハウ・特許等)を利用して、「だれを対象とするか?」「どのような商品を造るか?」「競合他社の状況は?」を考え、計画を立てる必要があります。
事業承継は「ビジョンの承継」「経営権の承継」「組織(人)の承継」「財産の承継(資産・負債)」に集約されます。
●事業承継計画書作成のポイント